学校説明会報告

（2014年 2010年）

2014年（加藤）

有楽町線「要町駅」より徒歩6分。特進クラスを作らない共学校です。「あえて能力別クラス編成をしない」という方針でやってきました。そのためか進路実績が芳しくないのは否めない事実でした。1年前加藤校長が就任し、これまでの方針は変えずに、できるかぎり生徒の希望を実現させようと改革を始めています。

まず、自習室を8時まで開放しています。担当教師が監督し、質問もできます。40名ほどで満席になるので、教室を使わせることもあるようです。

また、夏期講習を充実させました。これまでとは違い、教師にある程度自由にやらせるようにしたそうです。従来は10日間ほどでしたが、現在は20日間やるようになっています。先生によっては28日間おこなう場合もあるようです。「薬学ゼミ」など城西の先生のオリジナルテキストでおこなうような講座もあります。以前は外部の講師を招いた講座だけだったように思いますので、確かに変わり始めたような印象をもちました。

生徒たちの意識も変わり始めているようです。勉強合宿の募集をすると、これまでは何回も声をかけないと集まらなかったようですが、今は1回の募集ですぐ満席（42名）になってしまうそうです。数年前までは生徒の雰囲気はのんびりとしたものだったようですが、今はGMARCHへのこだわりをもつ子が増えてきたということでした。

ここ4年のGMARCHの合格実績は11名→24名→22名→32名となっています。2013年度卒業生(244名)の合格実績は32名ということですが、進学者数は25名ほどだそうです（正確な数字はわかりませんでした）。高校3年間の評定平均3.0以上なら系列大学への推薦が利用できます(薬学部なら3.5以上)。実際に系列大学に進学している生徒の割合は以下のとおり。城西大学に進学している生徒は全体の4.9％,城西国際大学は1.2％,日本医療大学は0.8％です。その他の4年制大学は70.4％,専門学校は7.8％,短大は2.1％,就職は0.4％,その他は12.4％となっています。とくに力を入れている薬学系には9％(22名)が進学しています。多くは日東駒専(43名)や大東亜拓桜帝国(84名)といった大学に進学しています。

専任の教員は60名,非常勤は30名ほどになっています。通塾率はとくに把握はしていないとのことでしたが、3～4割は行っているのではないかということでした。生徒にあったスタイルがあるので塾・予備校を利用するのもよいのではないかとのことで、何が何でも学校だけで完結させたいとは考えてはいないようでした。「学びの自由」という方針のもと、生徒たち自らに自分にあった方法を選ばせたいという気持ちが働いているようでした。

学校の方針や雰囲気が気に入った人にはよいかもしれませんが、進学実績や併願の目安(偏差値60,内申5科20)を考えると、私にはあまり魅力的には感じられませんでした。

2010年（加藤）

有楽町線「要町駅」から徒歩6分。９３年の歴史があり、城西大学をはじめ、城西国際大学や日本医療科学大学といった系列大学があります。城西大学薬学部に24名、城西国際大学薬学部に5名の推薦枠があります。評定平均3.5の基準で推薦されます。「○○大学に○名合格」といったような目標をたてて進路指導はしていません。「卒業生の体験を聴く会」や「親世代から生き方を学ぶ会」を開いたりして「将来何をやりたいのか」といったことを考えさせます。進学指導は通常の補習のほか「Ｖ-ＳＴＥＰ講座」といった予備校講師による講座を、予備校の通常の費用の3分の１で受けられます（1科目1年間で7～8万円）。「楽しくなければ学校ではない」「人と人とのつながりを学ぶ場が学校」といった考えで、特進クラスなどは設けずに、ホームルームは自然学級編成をしています。その上で生徒たちの進路を実現するために大幅な選択制をとり、一つひとつの授業は進路別・学力別・少人数になっています。このような自然学級編成を採用しているので、クラスのまとまりがよく、体育祭はかなり盛り上がるそうです。地域の祭りにも参加します。また、ＰＴＡ活動には300人近くの保護者が関わっています。生徒と教師だけでなく、保護者・地域とともに、広がりのある学校をつくっています。

←「学校情報」へ戻る