学校説明会報告

（2011年 2010年）

2011年（加藤）

武蔵野線「新秋津」駅から徒歩15分。2008年に共学化しています。共学化するにあたり校舎を一部改築しました。

23年度入試（第1回定員男女25名）では、男子は9名受験、8名合格、8名入学、女子は16名受験、15名合格、14名入学といった状況です。

入試は2科・4科選択型です。選抜方法については、「まず2科目の成績で選抜して、残りを4科の成績で決める、何割を2科で選抜するかは人数が少ないので特にきめていない」というような説明をしていました。4年ほど前（共学化した頃）に比べると、不合格者は少なくなっています。入試広報の先生は、首都圏模試で偏差値42～43くらいの力はほしいと話していました（入試では最低45％はとってほしいとのこと）。

1学年2クラス体制です。1クラス25名程度。中入生のほか、附属の小学校からの入学者が毎年30～35名います。英数国は習熟度別で2クラスに分けます。

この4月から大矢新校長にかわりました。大矢先生はこれまで栄光学園にいました。カトリック学校内での異動ということです。

大矢校長は学園を「家」に喩え、「真の自分との出会い」の場だと考えています。個人面談を重視し、全教員がカウンセリングの研修を受けます。専任の教員は29名、非常勤は7名です。また、専門のカウンセラーは2名から3名にする予定です。すべての教員がすべての生徒の名を知っているということを小規模学校のよさとして挙げていました。現在、完全に不登校になっている生徒は1名で、授業には出られなくて学習室に通っている生徒が3名いるそうです。

中学から高校へ内部進学する生徒は高校の入学金が免除されます。外部の高校に出る生徒は例年4～5名いるそうですが、共学化1期生（今年の高１）の場合は15名が外部の高校に出てしまいました。部活にたいする不満で外部に進学する男子が5名ほどいたそうです。川越女子といった女子校へ出て行く生徒もいたそうです。1学年50名ほどですが、共学化1期生だけは41名と少なめ。なかなか苦戦しているようです。

進学実績について。上智2名進学。これはカトリックAO入試によるもの。早稲田1名進学、東京学芸大1名進学。立教1名、明治1名という実績をアピールしていますが、これは成績上位者が重複合格したもの。ほかは指定校推薦枠を利用しています。

2010年（角）

東星学園は、清瀬市にあるカトリックのミッション校。併設の小学校をもつ、中・高一貫の共学校です。この学校の魅力は、なんといってもキリスト教の理念に基づく少人数の人間教育です。とても小さな学校で、1学年は50名程度。授業見学に行ったときも、中1から中3まで横に3つならんだ教室で授業をしていました。学校説明会では「居場所」という言葉が何度も出てきました。また、校長先生の「教師どうしの人間関係は、生徒にとって人間関係のモデルとなる」という言葉も、日々子供たちと接する大人である自分にとって、印象に残る言葉でした。学校全体が緊密に結びついた、アットホームな濃い人間関係の中で、東星学園の教育は行われています。もっともそれだけに、その人間関係に途中から入っていくのは大変そうだなと、個人的には感じました。実際、昨年度入試での高校からの入学者は1名のみです。大学進学については、同じカトリック系の上智大や、聖心、白百合女子大などに指定校推薦をもっていることが大いに評価できると思います。学校側も、生徒の学力を伸ばすため、早朝・放課後補習をしたり、ただでさえ少ない人数を習熟度別に分けたりと、いろいろ工夫されています。とはいえ、大学合格を価値観の上位におく学校では、そもそもありません。昨年度入試では青学や法政など上位私大に合格が出ていますが、1人の生徒が9校に合格して数を稼いだとのことです。この学校はやはり人間教育を見るべきです。武蔵野線新秋津駅から歩いて15分という通いやすい立地も魅力。ほぼ全員第一志望で入学してくるというのも納得の学校です。

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