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勉強がうまくいかないときに

2025/06/19
萌学舎通信
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萌学舎 塾長 角 一路

人生で何かが「うまくいかない」と感じることはよくあることです。塾なら「勉強がうまくいかない」という悩みは定番です。

今日は、その「うまくいかない」と感じたときの考え方を話したいと思います。

「現在、困っていることはありますか?」

去年の11月に慶應(けいおう)大学医学部が「認知症を早期に発見できる簡単かつ有効な3つの質問」を発表しました。

そのうち2つは「現在楽しみはありますか?」「最近の気になるニュースを挙げてください」です。これは分かりやすいですね。「楽しみがない」「気になるニュースがない」と答えたら認知症、ボケ始めた可能性が高いです。ところで、これを読んでいる小学生・中学生のみなさん。最近気になるニュースはありますか?

面白いのは3つ目の「現在、困っていることはありますか?」という質問です。一見普通の質問なんですが、しかしなんと、この質問に「ない」と答えたら認知症の確率が高いんですよ! 「ある」じゃなくて!

普通は認知症になったらめっちゃ困るはずだと思いますよね。
しかし現実には、ボケた人は困る能力が失われるんです。

人間は困ってる状態が正常なんですね。

読みづらい文字のほうが成績が上がる

自転車は練習が必要な乗物です。最初のうちはハンドル操作はふらっふら、気がつけば地面にコケている。そうやって人は自転車に乗る技術を上達させます。

逆に安定して乗れるようになると、何十年乗り続けてもまったく上達しません。むしろ「自転車の上達って何?」って聞きたいぐらいです。自転車にも当然いろいろ技術があるわけですが、普通の人は「そんなことできなくてよくない?」「別に困ってないし」と思っています。

このように「困った」という気持ちがない状態でどれだけ同じことを続けても物事は上達しないのです。

2010年にプリンストン大学から面白い研究結果が発表されました。「読みにくいフォントで学習したほうがテストの成績が上がる」というのです。これは、読みづらい文字のほうが学習者の注意力を引き出し「より深い処理」が行われたからだと分析されています。ちなみに「読みにくいフォント」の例として使われたのはComic Sansです。

多くの学校や塾はこの情報化時代だというのに相変わらず黒板に手書きですが、それは単なる伝統ということだけでもないんです。

このように「やりづらい」「うまくいかない」という感覚は上達を助けます。
逆に順調に勉強できていると感じていても、それが本当の成長につながっているかは常に注意する必要があります。

人間は速度を感知できない

こんな話を聞かされても、現実に困っている人は「でも自分は成長している実感がないんだけどなあ」と思うかもしれません。今度は理科の話をしましょう。

実は人間は速度を感知できないんですよ。

飛行機のパイロットはときとして自分が飛んでいるのか単に宙に浮いているのか分からなくなるそうです。「空間(くうかん)(しき)失調(しっちょう)」と言います。中3の理科でやる「慣性(かんせい)の法則」ですね。等速直線運動中の物体には力が働かないのです。

地球の自転とともに私たちも移動しています。地球一周は4万km、自転周期は24時間、日本付近ではおよそ時速1370kmの速さで我々は東にむかって宇宙空間を爆走していることになります。

この速度、感知できてますか? 東から時速1370kmの風圧をくらって「うおおおおおおおおっ」みたいになってる人を目撃したことがありますか?いたら紹介してください。写真(と)りたいです

人間の成長も同じです。爆速で成長している人が自分の前進速度を実感できなかったとしても別におかしなことではないのです。

しかし私たちは日常的に自分が「進んでいる」と感じることができます。なぜでしょうか。それは摩擦があるからです。前に進んでいるからこそ抵抗が生じるのです。

こう考えていくと「うまくいかなくて困る」と感じることは、その人が健康であること、成長していることの証拠と言えます。

ということで「勉強がうまくいかない」と感じている人は、もう少しだけその場にとどまってがんばってみましょう。そこが一番成長できる場所なんです。そして大変なときはいつでも萌学舎に相談してください。

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萌学舎 塾長 角 一路

東京大学理学部卒。若い頃は数学者になりたくて大学も数学科に進学。そのまま大学院にも進みましたが、在学中にアルバイトでやっていた塾教師の面白さに目覚めてしまい、萌学舎に就職しました。今では私の人生の半分は「萌学舎の先生」です。担当科目は数学・英語・理科・国語。高校・大学で演劇をやっていた経験をいかした迫力ある授業と、数学科じこみのロジカルな解説がもち味です。

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