海外放浪記:なぜ君たちは、2000×5ができるのか | 朝霞・志木・新座エリアの小学生・中学生向け学習塾【萌学舎】
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海外放浪記:なぜ君たちは、2000×5ができるのか

2025/10/06
萌学舎通信
國吉真人|埼玉県朝霞市の学習塾 萌学舎教師のイメージ
國吉真人|埼玉県朝霞市の学習塾 萌学舎教師

國吉先生は20代後半に楽器を片手に旅に出て、ネパールやインド、タイを半年間放浪(ほうろう)しました。今も時間があれば外国を訪れています。これまでに行った国は15以上です。

ここでは、その旅の中で感じたことを、萌学舎の生徒に伝えたいと思います。

さまざまな境遇で生きる子供たち

中央、夜明け前にあたたかいチャイを売り歩く少年

椅子も机もない学校で、地面に座って一生懸命勉強する小学生。朝5時に家の前に祈りに出る子供たち。生き神として(まつ)られる少女。すり切れたTシャツで物乞(ものご)いをする女の子のそばを、あざやかなドレスを着た女の子が、家族とはしゃいで歩いていく―。さまざまな境遇で生きる子供たち。

インドやネパールでは、働く子供の姿を日常的に目にしました。サンドイッチ店で一人で店番をしていたり、日の出を見に山頂に集まる人に温かいチャイを売り歩いたり、観光客が乗るラクダを引いて砂漠を案内して合奏まで披露(ひろう)してくれたり、列車の停車中に乗り込んでパフォーマンスをし、チップ(小銭)を集める子供もいました。みんな小中学生で、萌学舎に通う生徒と同じくらいの年齢の子供たちです。

男の子と、子守をする少女
早朝のお祈り
生き神クマリ
砂漠の街の小学校

印象的だったのは、子供たちの体つきです。太った子供がほとんどいないのです。唯一ぽっちゃりしていたのは、高級レストランの中庭のプールで泳いでいた富裕層の子供だけでした。一方で、西ヨーロッパでは、働く子供を見ることはなかったし、太っている子も痩せている子も同じように暮らしていました。貧富の差、生まれた国や環境。それが人生を大きく左右するのだと、肌で感じました。

日本のように、自分の生き方を比較的自由に選べることは、当たり前ではないのです。

2000×5=?

ある中央アジアの国の土産物(みやげもの)店での出来事です。お土産によさそうな刺繍(ししゅう)入りのクッションカバーを見つけ、店番の15歳くらいの少女に値段を聞くと、「10000」と答えました。2000と書かれた紙幣(しへい)を5枚渡します。少女は受け取った紙幣をじっと見つめると、店の奥の母親らしき女性に駆け寄っていきました。母親が紙幣を数えてうなずくと、少女もこちらを向いてうなずきました。どうやら、2000×5=10000ができなかった、または自信がなかったようでした。

調べてみると、その国の15歳以上の人のうち、桁数の多い掛け算ができる割合は20%以下とのことでした。日本では、15歳になればほとんどの人が2000×5を計算できますね。それは、学校があり、テキストがあり、働く必要がない環境でしっかり勉強に取り組めたからではないでしょうか。

計算ができるということは、独り立ちしたときに自分でお金の計算をして生きていけるということです。また、読み書きができ、社会や理科の知識を持っているということは、本やインターネットから自分の意思で正しい情報を得られるということです。それは、自分の生き方を自分で決められることにつながります。

未来の自分を助けるために

勉強するということは未来の自分の可能性を広げ、助けることだと言えます。

今、みんなは勉強できる環境にいます。いろいろなことに興味を持ち、取り組んでみてください。「こう生きていきたい」と思えるものが見つかったとき、自分の中にどれだけの知識や考える力、つまり戦える武器があるか。それによって人生が変わります。

勉強していると「わからない」「どうしてできないんだろう」と悪戦苦闘(あくせんくとう)することも多いと思います。大変ですが、それこそが最も成長するときでもあります。自分自身で目の前の課題に取り組み、たとえ間違っていたとしても自分なりに本気の解答を出すこと。その積み重ねは必ず自分の力になります。勉強に限らず、スポーツも芸術も同じです。

日本は少子高齢化によって経済力が低下し、格差も広がっています。AIの進化によって、働き方も社会の仕組みも大きく変わり、変化はさらに加速していくでしょう。何が正解なのか誰にもわからない、不安定で予測のつかない時代に入っていきます。

そんな中でも、「自分はどう生きていくのか」を決めるのは、自分自身でありたいものです。「人生のハンドルを自分で握っている」と実感できるとき、人は困難にも立ち向かえるし、幸福を感じやすくなります。

一緒に学びましょう。先生自身も絶えず学んでいきます。

國吉真人|埼玉県朝霞市の学習塾 萌学舎教師のイメージ
國吉真人|埼玉県朝霞市の学習塾 萌学舎教師

萌学舎にて英語・数学講師を担当しています。好きな言葉は「犬も歩けば棒にあたる」「捨てる神あれば拾う神あり」。高校時代にアメリカとオーストラリアに3週間ずつホームステイ、大学卒業後にネパール・インド・タイを半年間放浪していました。中学3年間英語をみっちり勉強すれば、世界一周ができる英語力が十分に身につきます。一緒に頑張りましょう。

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