お知らせ・コラム
ヨーロッパ散策記② -デンマーク編-
GW中に、ヨーロッパにぶらりと行ってきました。旅程はあえて決めず、行った街が気に入ればよし、気に入らなければ次の街/国へ、というスタイルで、マンドリンを持ち、演奏をしながらの1週間でした。第二回は、デンマークのコペンハーゲンにある「無政府主義国家クリスティアニア」(クリスチャニアとも言う)に行ったことを中心に載せています。
デンマークへ到着。空港のきれいさと物価の高さに驚く
6時頃に起床。4時間くらいの睡眠で寝ぼけた頭に気合を入れながら、空港へ。宿で手配してもらったタクシーの料金が、UBER TAXIの相場の3倍くらいだったような気がしながら、1時間ほどの空路でデンマークへと向かう。
コペンハーゲン空港は非常にきれいで、まるでどこかのショッピングモールのようでした。おなかがすいたな、何か食べたいなと思って売店やレストランを覗きますが、ちょっとよさそうなランチが200クローネ、コーラが29クローネなど値段が良くわからない。調べてみると、1クローネ=22-3円くらいです。ランチが4,500円、コーラが630円!高すぎる。空港の中だから高いんだろうか?ひとまず、空港を脱出することにしました。
(なお、ヨーロッパはユーロのイメージが強いですが、チェコの通貨はチェコクローネだし、デンマークはデンマーククローネです。結局各国で両替が必要でした)
宿に荷物を置き、早速クリスティアニアへ
苦労して電車のチケットを購入し、目的地であるクリスティアニアの最寄り駅へ。
可愛らしいプラハの街並みに比べ、コペンハーゲンは少し落ち着いた、スタイリッシュな感じ。安めのカフェで腹ごしらえをしてから(それでも900円くらい)、節約のためにドミトリーの宿をとり(それでも8,000円くらい)、ロッカーに荷物を置いて、レンタル自転車でクリスティアニアへ向かいます。
コペンハーゲンは自転車の交通網が非常に発達していて、自転車専用の広いレーンや、橋までもがありました。乗る人の手信号も手慣れた感じで、きびきびと秩序だっています。しかし堅苦しさはなく、皆のびのびと過ごしている感じなのが不思議でした。
極彩色の建物群。ひたすら自由な雰囲気
15分ほど自転車をこいで、クリスティアニアに到着。昔、インターネットでその存在を知ってから、ずっと来てみたかった街です。もともとは、若者たちが集まって軍の基地跡に勝手に住み着いたのが始まりでした。「一切の権威や伝統を否定する」若者たちは自治を始め、いつしか「無政府主義国家」と呼ばれるようになりました(とはいえルールが全くないわけではなく、暴力や麻薬、そして自動車も禁止されているなど、独自の決まりがあります)。いまではデンマーク政府公認の自治区となっています。その町並みはとても独特で、カラフルな建物、素朴な木造建築、軍の施設の雰囲気を残す建物がずらずらと、妙に調和して並んでいました。ゴミ捨て場でさえカラフルに彩られています。街中にはカフェやレストラン、ブティックに雑貨店、さらには幼稚園や学校もあり、クリスティアニアの中で生活が完結できるようになっています。
紅茶を買いに急ぐ
夢中になってクリスティアニアを歩いていると、あることがふと頭をよぎりました。家族からのリクエストで、茶葉を買わなければならないのでした。時間を見ると、閉店まであまり余裕がない。やばい!再度近くのレンタサイクルを借り、指定の紅茶屋へと向かいます。A.C.Perch’s、デンマーク王室にも納品している伝統あるお店です。
茶葉のことは全然わからないし、メニューの内容と格闘しながらしばらく悩んでいましたが、店員さんが気にしてサポートしようとしてくれたのがありがたかったです。変に笑顔で接することもなく、とても自然な接客でした。なお、紅茶は萌学舎に少し持ってきているので、勉強を頑張っている人にはたまに淹れています。
レストラン街の前、川べりに腰かけてマンドリンを弾く
クリスティアニアも堪能したし、紅茶も買った。あとは日が暮れる前に演奏をしたい。しばらくレンタサイクルを走らせると、川沿いにレストランが並ぶ場所がありました。一定間隔で並ぶアコーディオン弾き、バイオリン弾き。マンドリン弾きも加わることにしました。ミニアンプで伴奏を流し、弾き始めます。
通る人を眺めながら、夕日と風が心地よい。ただ、気にかかったのは、周りの演奏者がみんなヨーロッパ風の伝統的な音楽を弾いている中で、自分だけが全然雰囲気の違うオリジナル曲を弾いていること。空気を壊してはいないだろうか。レストランで食事を楽しんでいる人が、たまにこちらを見つめています。もしかすると、店員に「雰囲気に合わないからほかに行ってくれ」くらい言われるかもしれないな、と思いながらも、それでも自分の音楽をやり続けました。
すると、案の定、女性店員がこちらへ歩いてきました。あー、止められるかなあ。”Excuse me.”そら来たぞ。しかし、次の言葉は、予想していなかったものでした。
”Thank you for music. Here’s your drink.” 音楽をありがとう、飲み物をどうぞ。そういって、グラスとアップルサイダーを置いて行ってくれたのです。この瞬間、デンマークが大好きになったことは言うまでもありません。惜しむらくは、アンプの充電がきちんとされておらず、1時間もしないうちに演奏が中断になってしまったこと。また来てここで弾きたい、そのためにもっと曲作りを頑張ろうと思って、荷物をまとめて宿へと向かいました。
デンマークには留まりたかったものの。
このエピソードもあって、デンマークには強烈に後ろ髪を引かれました。まだここで演奏したいし、クリスティアニアも回りたい。しかし、帰国時はいずれにせよドイツに戻らなければならないこと、また生徒のM君に「ベルリンの壁を見てきてください!」と言われたことを考え、やはりベルリンへ向かうことに。夕飯代を節約するため、セブンイレブンでカップヌードルを購入(それでも500円くらい)。共用キッチンで麺を啜りながら、翌日の飛行機を予約しました。(つづく)
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