文京学院女子中学・高校
学校説明会報告
2016年(加藤)
今回の説明会は、学校の特色というよりも入試の説明が中心でした。中学入試は受験者数が昨年比145%だったそうです。20名の特待合格を出しました。大妻や大妻中野との併願が多くなっています。理科・社会は小学校の内容から出題されます。受験料23000円で何回でも受験ができます。入学者は定員120名のところ106名(昨年は86名)でした。コース制にしたことが評価されたのかもしれません。ゼミ形式の課外授業『国際塾』(1年間20回で1万円ほど)を開くなど、英語に力を入れていますが、「英語で何をやるか」という問題意識が3コース制といった形で具体化されていると思われます。
高校入試は175名定員のところ178名入学となっています。併願者の入学が増えています。「国際教養」「理数キャリア」「スポーツ科学」の3コースですが、「国際教養」には川越女子や蕨との併願者もいたそうです。コース制に伴い今年から中入生と高入生は高1から混ぜています。中入生の父母からの要望もあったようです。文科省から教育内容が評価され、「スーパーサイエンスハイスクール指定校」や「スーパーグローバルハイスクールアソシエイト指定校」に認定されています。
専任77名、非常勤は50名弱(うちネイティブが7~8名)。通塾率ははっきりとは分からないようですが、中入生は通塾しやすく、高入生は学校内で済ませる傾向があるようです。87%が4年制大学に進学し、そのうち文京学院大学に進学するのは10~20%です(評定平均が3.2以上あれば進学できます)。進学希望の半数以上が一般入試を受けて、指定校推薦は余ります。安易に進学するのではなく、自分の進路をしっかりと考えている生徒が多そうです。現役進学者数は九州大1名、筑波大1名、早稲田5名、慶應2名、上智2名、明治4名、青学4名、立教1名、中央2名、法政3名、日大3名、東洋14名、駒澤3名、専修2名などとなっています。
2014年(加藤)
JR山手線「巣鴨駅」より徒歩5分。創立90周年を迎えた女子校です。中学入試は定員120名で毎年約100名の入学、高校入試は定員175名で200名前後の入学者数になっています。中学入試の首都圏模試の偏差値は40台、高校入試はスタンダードクラスなら北辰テストの偏差値55で併願にできます。専任の教員は70名,非常勤はネイティヴなどを含めると50~60名ほどになります。進路先は8~9割が4年制大学に進学します。うち2~3割が文京学院大学(共学)に進学しています。文京学院大学には普通の成績(評定平均3.3以上)をとっていれば推薦されます。2014年4月には保健医療技術学部に看護学科が新設され、選択肢が広がりました。今春の卒業生(350名)の合格実績(延べ)は青山9名,学習院5名,慶応1名,首都大学東京1名,上智4名,中央5名,法政8名,明治2名,立教13名,早稲田5名となっています。
中学入試ではこれまでの文理・特進といったコースをやめ、アドバンストサイエンス・グローバルスタディーズ・スポーツサイエンスといった3コース制にします。高校入試も同様で、理数キャリア・国際教養・スポーツ科学の3コースになります。これは学力よりも適性を重視するコース編成だということです。現在の小6が大学入試を迎えるときにはセンター入試は廃止され、その後、どのような入試になるかは未定だということです。どのような形になるにせよ、現在より適性が問われるようになってきます。このような状況をふまえたうえでの3コースだという話でした。従来の座学中心ではなく、教室の外に出て体験させたりプレゼンテーションさせたりして、生徒一人ひとりが積極的に学びに参加できるように工夫しています。すでに文京学院が実践していることは文科省でも評価され、都内の女子校として初めてSSHに指定されています。「勉強は少し苦手だけれど、興味あることに積極的に取り組みたい生徒」には環境が整っているような印象を受けました。
2011年(下山)
1.学校の印象
巣鴨駅から徒歩5分程に位置します。駅前はラブホテルなどもあり印象はあまりよくありません。校舎は都会的で美しく、先生方の活気も感じられ、良い印象を持ちました。約180人の教師のうち時間講師は半分くらいだそうです。中高とも定員は満たしています。英語に力を入れています。
2.学校改革
2011年度から中高一貫部校長が永作誠一郎先生に変わりました。都立高の校長を定年を待たずに退職し、赴任しました。剣道の達人だそうです。これまで以上に進学に力を入れるとともに、文武両道を促進させ、ただ上位校の合格者を増やすのではなく、英語系の大学に力を入れる等、文京らしさを出していきたいそうです。今年度を改革元年と位置づけているそうです。部活動を奨励していますが、文武両道を促進するために、部活の顧問が進学指導もし、成績が下がった生徒は部活停止になると共に顧問も責任を問われるそうです。最も大切なものは授業力であるとし、教師研修を強化し、外部の専門家も入れて、教師の自覚を促していくそうです。自ら学ばざる者は教壇に立つべからずが合言葉です。
3.入試
H23年度中学入試は定員150名のところ歩留まりをやや誤り、168名が入学しました。6回受験があり、倍率は1.5倍から4.5倍と回により差があります。1回~4回は文京方式と呼ばれる特殊な受験で、国語(100点)基礎算数(50点)が全員必修で、算数・理科・社会・英語の各8題の中から2題以上を選択解答し、高得点2題(50点)を加算した200点満点のテストです。結果は全て当日発表で、手続きは1~4回が翌日、5,6回は2/17になります。高校入試は文理・特進・理数・英語の4コースがありいづれも1.1倍でした。嘆願、併願、特待生制度があります。基準は別表。2011年度から帰国子女受け入れも本腰を入れ、今年度は11名が入学しました。
4.特徴
学校内学校として国際塾を設けています。自由意思に基づく登録制で、放課後週4日間、5つのレベルに分かれた英語の授業を行います。2011年度は312名が登録しているそうです。また、理系の生徒のためには科学塾を設けています。こちらは各界の著名人等を招き、講演をしたり、実験をしたりするそうです。
また、校舎はすべてバリアフリー化したそうです。少子化が進み、生徒確保が難しくなっている中で様々な工夫をしている印象を受けました。
5.大学合格実績
現状は推薦・OA入試が多いそうです。今後は一般入試を増やしていきたいそうです。浪人は4%です。国公立は3,4名、早慶上智も同じくらい、GMARCHも一ケタです。県立と比べると朝霞高校より少し良いくらいでしょうか。H22年度卒業生400名中347名が文京大学へ進学しています。
2009年(千野)
1.学校の雰囲気は良好
学校の勉強についていけない生徒に対しては、熱心に補習を実施しているようです。また、近年伸び悩んでいる進学実績を向上させるべく、上位者に対しても英語と数学の特別講義が用意されています。
説明会とは別の日に、文京学院中学校の生徒が通学しているところを見かけたのですが、そのとき、丁度体調が悪くなった年配の女性が道端でうずくまっていました。すると、その生徒たちは、すぐに駆け寄り、その女性に声をかけて助けていました。側を通るビジネスマンが見て見ぬふりをする中、あの生徒たちは立派でした。『類は友を呼ぶ』と言います。こんな魅力的な生徒が集まる良い雰囲気の学校なのだと感じました。
2.通学が大変
文京学院へ行くにはJR巣鴨駅もしくはJR駒込駅から歩くというのが一般的です。駅からも近く、非常に便利なのですが、朝のラッシュが尋常ではありません。正直なところ、私が娘をもつ親であれば、あの電車に愛娘を乗せて通学させる気にはなりません。
3.校舎がきれい
比較的新しい校舎なので、冷暖房は完備していますし、とてもきれいで好印象でした。きれいだからこそ生徒たちが「きれいに使おう」と生活している事が窺えます。
ただ、場所柄、仕方ないのかもしれませんが、グランドは狭かったです。
4.高校への進学
中高一貫が基本方針のようで、高校受験するなら、高校への入学資格は剥奪されます。 昨年度中3卒業生約140名のうち、外部受験したのは合計10数名でした。そのうち、経済的な理由で公立高校へ行く生徒が最も多く、上位校への流出2名、他についていけなくて脱落している生徒もいるようです。
5.大学進学指導
基本的には大学の付属校なので、外部受験に積極的なイメージはありません。昨年の進学実績を見ても、国公立大は医科歯科大に1名進学しているだけで、他、慶應や法政に若干進学している程度です。また、浪人率も5%を超えています。
文京大学への進学をではなく、もっと上位の大学を目指すのであれば、あまりお奨めできる学校ではありません。
6.特待生制度
文京学院の特待生制度で魅力的なのは、人数制限が無い事です。つまり、基準を満たせば何人でも特待生になれるようです。
中学校の選考基準は、第1回・第2回であれば、180点以上(200点満点)、第3回・第4回であれば260点以上(300点満点)となっています。
高校の選考基準は、評定が24以上かつ偏差値64以上(9月以降)となっています。また、高校ではその成績に応じて、免除額も変わります。
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