星美学園中学・高校
学校説明会報告
2012年(角)
JR赤塚駅から10分。長い師団坂をのぼって、風が心地よく感じられるころに見えてくるのが星美学園です。
星美学園は私立のミッションスクール。学園のそこここにさりげない形で宗教的なデザインが配置されています。採光窓の意匠。静かに生徒たちを見つめるマリア像。学校説明会が始まるまでの時間に流れる音楽は、もちろん賛美歌でした。
「共に喜び、共に生きる」。星美学園は、キリスト教に基づく人格教育を理念としてかかげる学校です。「人格教育」という言葉は多くの学校で聞かされる言葉ですが、この学校はそれは筋金が入っているように感じられました。言葉にするのが難しいのですが、先生がたが教育に対して自分を「捧げる」という空気が感じられる学校です。
入学時の入りやすさに対して、合格実績は目を見はります。今年度は卒業生97名で、国公立5名、早慶上智が6名、四年制大学進学率が81%。これは埼玉県の公立中堅校、例えば和光国際あたりなどは軽く凌駕してしまう数字です。それでいて、進路は多彩。東京芸大をふくめた美術系に10名、音楽系に4名が進学しています。
星美学園の少人数教育が機能しているのは間違いありません。今年度は、生徒84名を3クラスに分けるとのこと。1クラス28名です。驚いたのは、ネイティブの講師が4人いると聞いたときです。卒業生が800名近くいるような大規模校(例えば、埼玉栄とか)でいえば、ネイティブ講師が30名以上ってことです。ネイティブで1クラス作れる勢いじゃないですか。
星美には窮屈で堅苦しい雰囲気はほとんど感じませんでした。校長先生いわく、この学校は「イタリア系」。学校を紹介するのには普通使われない言葉なような気もしますが、とにかく星美はラテン系の明るいノリであるとのこと。卒業生の方の自校紹介でも、女子校であることとあわせて、のびのびした雰囲気であることを強調されていました。
全体として「学校」という場所に求められる要素をバランスよくクリアした、非常に優れた学校です。おすすめです。
2011年(千野)
星美学園は、赤羽駅から徒歩10分ほどにある女子校です。
この学校の特徴としては、カトリック・ミッション校であるということです。ですから、聖母祭をはじめ、カトリックに関わるたくさんの行事があります。そういった行事を通じて、慈しむ心を育めるように指導がなされています。一方、ミッション校ですが、信者の割合は生徒・教員とも1割程度です。
先生からの説明を受けていて、特に印象的だったのが、「生徒の顔色には常に敏感になっています」という言葉です。誤解のないようにいいますが、これは先生が生徒に対して媚びているという意味ではありません。生徒の様子の変化にすぐに気付けるよう気を配っているということです。少しでも気になる生徒がいれば、即座に呼び出して面談をします。小規模校だからこそできるこんな細かい配慮に好印象を抱きました。相談内容は、友人関係、勉強についてと様々ですが、このような取り組みがあるからこそ、いじめや不登校などが発生しないのでしょう。
校舎内を見学していて気付いた点としては、25名入る自習室があること。特に先生が配置されている訳ではないようですが、生徒自ら先生に質問の予約をし、自習室で教えてもらうことが常態化しているそうです。自学自習が浸透しつつあるように感じました。その結果か、2007年度には76.4%だった4年制大学への現役での進学率が飛躍的に上昇し、90%を超えました。指定校推薦枠も多く、進路の選択肢も幅広い印象です。
さて、中学入試については、半分以上得点できていれば合格できるようです。生徒募集に苦労しているようで、100名の募集に対し、合格者数は33名といった厳しい状況です。しかし、このように募集定員を下回るような場合でも、合格点に達しない生徒は不合格としています。
大学進学実績や補習授業の数ばかりを強調するなど、予備校の説明会かと思われる学校が多い中、こちらは「自立した心豊かな女性を育てる」為に、心の教育にも力を入れているとの説明に、思春期を迎える娘がいれば、是非オススメしたいと感じました。
2010年(下山)
星美学園は昭和22年に開校した都内でも数少ないカトリックのミッション女子校です。キリスト教信者は1割程度で、大多数は一般の生徒だそうです。JR赤羽駅から気持ちのいい並木道を10分ほど歩くと高台に広々とした校舎が現れます。立地条件は申し分ありません。
2010年度の大学合格実績は卒業生108名の中で国公立・早慶上智に重複なしで9名が合格しています。その他の上位私立大にも多くの生徒が合格しており、入学時の偏差値を考慮すると生徒の学力をずいぶん伸ばしていると思われます。教師は約60名で、正職員ではない講師は専任講師6名、時間講師1名で内2名は星美学園を定年退職した先生だそうです。有名中学でも正職員が6割弱しかいない学校もあります。正職員の率が9割の星美はめんどうみの良い、しっかりとした指導が期待できそうです。通塾率は勉強以外のお稽古的なものも入れて、中学で30%、高校で40%だそうです。(ちなみに富士見の通塾率は50%弱です)こうしたデータを最初から公表している学校は少なく良心を感じました。
一方、少子化がすすむ中で星美学園の入学者も減っています。2010年度の中学入試では募集人数100名に対し、入学者数は51名でした。高校は30名の募集人数に対し7名の入学者しかいませんでした。入試担当の先生はなぜ入学者がここまで減ったのが正直わからないとおっしゃっていました。受験科目は4科または2科で、80~90%が2科で合格しています。2/1の午前入試は基本問題中心で入りやすくなっていますが、それでも61人が受験し、18人が落ちています。いわゆる塾推薦的なものはありません。
人間教育を重視するとともに学力もつけている中学としてお勧めの学校です。興味のある方はぜひ説明会にお出かけください。
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