豊南高校
学校説明会報告
2016年(入部)
有楽町線千川駅から徒歩10分、通いやすい場所にある共学校です。
豊南高校は4学期制という他では見ない制度を採用しています。概ね3ヶ月を区切りとし、1年を4つの期間に分けていますので、休日も普通の学校とは異なります。たとえば夏休みは8月1日からの24日間だけです。この仕組みによって登校日数を増やし、平均的な公立高校と比べると、日数で年間40日,授業時間で年間130時間ほど多いそうです。学校が休みでもなかなか自分では勉強できないという生徒も多いですから、通わせる側からすれば4学期制はありがたい制度ではないでしょうか。
コースは3つあります。併願の目安は北辰偏差値で50~60程度ですから、県立朝霞,朝霞西あたりを第一志望とする生徒の併願校ということになるでしょう。大学進学率は朝霞とほぼ同等,大学のランクを考慮した実績では朝霞西と近い感じです。
偏差値50そこそこで併願受験できる私立校となると、近いところでは浦和学院や浦和実業がありますが、この2つは生徒数が豊南の2倍はいて、面倒見ということではどうしても劣るでしょうし、偏差値65以上のコースを設けている割には実績もよくありません。浦学,浦実との比較であるなら、個人的には豊南を勧めます。偏差値55以上を取れるようなら、西武台,細田,埼玉栄,山村などが選択可能になりますから、豊南にこだわる理由はないと思います。
2014年(加藤)
有楽町線「千川駅」下車、徒歩10分です。1942年創立。2004年には男女別学制から共学へ移行しています。70周年記念行事として工事を進めていた第二校舎と体育館が平成27年秋に完成します。都内生が8割以上を占めますが、県立朝霞西や朝霞の併願校として利用する人もいます。併願の目安(偏差値)としては、特進コースが60,選抜コースが56,進学コースが52です。去年は入学者数が167名でしたが、今春は274名に伸びました。広報担当の先生は着任して2年目だそうで、積極的に塾訪問などをした結果なのではないかとのことでした。
2008年より完全週6日制に戻し、4ターム制を採用しています。第1タームは4/8~6/26,第2タームは7/1~10/9(夏休みは8/1~8/24,夏期講習は8/12までありますが、1講座あたり教材費として1000円程度かかります),第3タームは10/15~12/22,第4タームは1/8~3/24となります。これには1年間を通して生徒の生活リズムを安定させる目的があります。また、「伸学システム」という、自学自習の姿勢を身につけさせるためのしくみも作っています。たとえば、インターネットによって約2600講座を配信していて、学校でも自宅でも勉強できるようになっています。中学英語の講座が最も人気があるとのことでした。
進路先は4年制大学が76%,専門学校・短大が20%,浪人その他が4%となっています。ここ2年ほど国公立大(茨城,宇都宮,埼玉,宮崎など)への進学が4~5名となっています。多くは「大東亜帝国」(大東文化,東洋,亜細亜,帝京,国士館)に進学しています。通塾率は把握していないとのこと。AO入試や推薦入試が多くなっています。専任の教員は40名,非常勤も40名ほどとなっています。
2012年(千野)
1.創立70周年で新校長
県立朝霞、所沢中央、朝霞西高校などの併願校としてよく使われる豊南高校は、今年5月20日に創立70周年を迎えました。
今年度より新校長となった高橋要先生が強調していたのは、『自分の頭で考えられる人になれ、自分の足で歩ける人になれ』という気持ちで生徒指導をしているということです。自分で決めて実行し、責任がとれる独立した人間を育てるという意味では、素晴らしいことだと思います。これからの豊南高校に期待したいです。
2005年度より、男女別学制から男女共学になって以来、生徒募集に苦労はしてないようで、学校改革などの話は出ませんでした。
2.先生方の指導が熱心
社会人として恥ずかしくない生活態度を身につけられるよう規律は厳しいようです。例えば、入学当初や学期始めには厳しい基準での頭髪検査があります。不合格者は特定の用紙を渡され、一定期間以内に頭髪を基準的髪型に整え再検査を受けます。それでも不合格になった場合、期間を3日以内とする再々検査期間を与えられ、それでも通らなかった場合には保護者同伴での個別指導が行われるようです。化粧や服装、ピアス穴にも厳しく規則を破ったものは指導から自宅謹慎など厳しい処罰が与えられます。ですから、実際、『制服を着崩すとカッコいい』といった、だらしない雰囲気は皆無のようです。結果として、生徒たちが内面から輝きを発する人に育つよう力を入れています。
よって、学校として生徒に行う“しつけ”はしっかりしている印象を受けました。
3.学習指導と進学実績
2008年度より、4ターム制を導入しています。このねらいとしては、長すぎる休みを少なくし、生活のリズムを崩さず、安定させることです。豊南高校では公立高校より約130時間上回る授業時間数を確保しています。中高一貫校ではないので、高校3年間で伸ばすために考えられました。
また、入学時のコースでそのまま3年間過ごすのではなく、毎年3月に行われている学力診断テストで、再度コース分けを行いますから、入学してからの努力次第で、上のコースへ移ることも可能です。
豊南高校の凄い点は、4年生大学への現役進学率が76%に上ることです。ちなみに、6年連続で70%を上回っています。
ただ、今年の進学実績は芳しくありませんでした。現役合格者を見ると、国公立大へは4名、早慶は0名、GMARCHが11名、日東駒専が35名でした。
レベルとしては一番下のコースとなる『進学コース』において、一番多く進学しているのは、大東亜帝国あたりになっています。
2010年(角)
有楽町線千川駅から徒歩8分の共学校です。この学校の最大の特長は「四ターム制」でしょう。これは高校3年間を4分割して、高3の1学期までに通常の3年分の学習内容を終了させ、残りを入試演習にあてる仕組みです。難関大学をねらう上位高校ではこのペースで学習を進めるのもよくあることですが、この難易度の高校ではめずらしいですね。その結果、授業数が公立高校に比べ年間で5週間ほど増えています。当然、休日の日数は減り、夏休みは24日間しかありません。また、エゴグラム(性格診断テスト)を用いて生徒の性格の特徴を把握・改善し自己実現につなげる教育も面白い試みだと思います。なお、時間講師の割合は4割程度とのことでした。やや多いですね。さて、入試の位置づけですが、朝霞レベルの公立校の併願校になると思います。以前は、入りやすい進学II類コースがありましたが、今年から廃止されました。その結果、併願推薦の基準は「内申5科17 or 9科32 or 偏差値54以上(52以上なら相談に応じる)」になりました(英検などによる加点もあります)。四年制大学への進学率を見ると、朝霞高校が60%強なのに対して、豊南高校は70%強で明らかに優れます。ライバル校としては、同じ豊島区の豊島学院や西武台などがあります。この3校は併願推薦の基準も大学進学率も大きな差がないので、校風で選べばいいでしょう。豊南高校は、公立高校的な自由でのびのびという学校ではなく、生徒の面倒を時間をかけてしっかり見る学校という印象です。個人的には、授業数が多い(休日が少ない)というのをどう判断するかがポイントになると思います。朝霞レベルの公立の併願校で、四年制大学進学を重視、という基準で選ぶならおすすめの学校です。
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