城北埼玉中学・高校
城北埼玉中学・高校の受験に役立つ情報を掲載しています
城北埼玉中学・高校の基本情報を掲載しています。また、教師が学校見学に言った際の所感、萌学舎卒業生による学校紹介など、受験をお考えの方のご参考になるような情報もぜひご覧ください。
【免責事項】
このページに掲載されている内容を保証するものではありません。情報の正確性は、必ずご自身で、各学校の公式HPなどでご確認下さい。
基本情報
| 項目 | 内容 |
| 名称 | 学校法人城北埼玉学園 城北埼玉高等学校 |
| 所在地 | 〒350-0014 埼玉県川越市古市場585-1 |
| 最寄り駅 |
|
| 志木駅からの通学時間 | 約25分。志木駅からふじみ野駅まで約10分、スクールバス15分 志木駅より、GoogleMapで8:00に出発した場合のドアtoドアのアクセス時間(乗り換え時間含む)です。 |
| 創立 | 1980年 |
| コース・学科 | 本科コース|フロンティアコース |
| 理念 | 「着実・勤勉・自主」の校訓のもとに「人間形成」と「大学進学指導」を2本の柱とした教育を行う |
| ホームページ | https://www.johokusaitama.ac.jp/ |
卒業生の「わが校」紹介
鈴木遼也くん(2008年 萌学舎卒業生)
僕が通っていた城北埼玉中学・高等学校の紹介をします。男子校で埼玉県川越市にあります。学校周辺は田畑で囲まれた自然が豊かです。東武東上線上福岡駅・川越線南古谷駅・西武新宿線本川越駅の3方面からスクールバスが出ています。どの駅からもバスで10分以上かかるため通いづらいかもしれません。しかし、グラウンドは広く、体育館、プール、武道館など運動する設備は整っていると思います。
勉強面に関してですが、授業はもちろん充実した内容で、放課後の補習もしっかりあります。理系科目の指導が素晴らしいと思います。中学生は基礎的な内容の補習が中心に行われています。高校生は基礎~応用まで様々なレベルで補習が行われています。夏期講習も各学年行われており、勉強習慣をつけるには最適だと思います。勉強合宿は高校3年生の夏と正月に行われています。参加は任意ですが、良い入試結果を出した生徒が多いように感じられます。進路指導ですが、中学生は夏休みに三者面談が、高校生は定期テスト終了後に担任との面談があったと記憶しています。様々な進路志望者がいるなかで適切な指導をしてくれたと思います。定期的に座談会が開かれ、受験について生の声を聞くことができました。
学校の雰囲気も大変よかったです。先生もフレンドリーな方が多く様々な話をしました。また、卒業後も中学校・高校の友人とは頻繁(ひんぱん)に会うので、一生の友達・仲間をつくることができます。通って良かったと思える学校なので、是非検討してみてください。
学校説明会報告
2023年(國吉)
川越市にある中高一貫の男子校で、1学年の定員240人のうち80人が高校からの入学者です。スクールバスについて、以前は東武線は上福岡駅発着でしたが、ふじみ野駅からに変更されています(ほか南古谷駅・本川越駅)。朝霞・志木・新座から通う生徒も多いようです。
入学生の定員割れが続いているためか、令和6年度の偏差値目安は前年よりも2ポイント下がりました。単願は偏差値58または内申3科12、併願で偏差値62または内申3科13。漢検・英検や部活道の実績による最大4点の加点も合わせて、単願であれば、理論上は偏差値55未満からでも狙える範囲になっています。内申に2があると難しいですが、体育・美術などの実技科目の2である場合は、相談してくださいとのことでした。進学実績には国公立や早慶上理も含まれ、昨年度は40%近くがGMARCH以上に進学しています。
学習量の確保に力を入れており、毎土曜の4時間授業、教員やOBによる放課後の学習支援、夏休みは1週間を除きすべて夏期講習など、しっかりと学業に向き合える環境です。部活にも積極的な参加が求められますが、部活動は18時まで、最終下校バスは20時出発と、勉強との両立はしやすいかもしれません。
2020年にはフロンティアコースが新設されました。中入生20名と高入生20名で構成され、「課題解決型」の授業を行います。親・教師以外の社会人と触れる機会や、自分たち自身で課題を設定し解決するワークを行うそうです。授業が6時間あったら4時間がグループワークなど、コミュニケーション能力が求められそうな内容です。3年間クラス替えもないので、合う生徒と合わない生徒がかなりはっきり出ると思います。そのため、フロンティアコースを希望する生徒には、必ず事前の面談によるミスマッチを防ぐ取り組みをしているとのことです。
前述のとおり、生徒募集には苦戦しながらも、昨年度の現役合格数は例年よりも5%上昇で76%と好調であったようです。進路指導時に「現状に満足するな」と、より高い目標を持たせた結果、現役合格の数が増えたのではないか、と森泉校長は語っていました。今後の進路指導は現役合格率90%を目指し、多様な進路ニーズに個別対応していくということです。
コロナ禍の中で行われた大学入試のオンライン面接の際、校内に万全なネット環境を整え、直前まで練習に付き合い励ましたというのは素晴らしい取り組みだと思います。「自宅のネットがつながらなかったらどうしよう」などの生徒の抱える不安を可能な限りなくし、本来の力が出せるように、という配慮だとのことです。
2022年(角)
城北埼玉高校は、川越市にある私立の男子進学校です。ふじみ野駅からスクールバスで15分ほどの立地で、アクセスはなかなか良好です。
コロナによって3年ぶりの開催となった塾対象の学校説明会に参加してきました。そこで学校からいただいた資料の中に面白いものがありました。森泉校長が職員会議で先生がたに配布したという資料です。
そこには実にいろいろなことが書いてあり、特に、生徒への接し方についての要望には、私も参考にしたいと思わせる部分が多くありました。引用されていた「ほめるということは、馬鹿な奴をおだてるということではなく、ともに喜ぶことなのであります」という言葉は、なかなかいい言葉だと思いました。
その資料では「本校の最優先課題」として3項目があげられていました。第一に「募集定員の確保」、第二に「進学実績の向上」、そして三番目に「生徒・保護者から入ってよかったと思ってもらうこと」となっています。この順かあ、という感じです。
城北埼玉はここ最近、募集定員を満たせない年が多くなっています。この資料の中にも「(受験生確保に関しては)全員経営、全員広報、全員営業の姿勢で、……奮起をお願いします」という表現がありました。
「全員営業」というのは京セラを創業した稲盛和夫さんの言葉です。おそらく全教員が「顧客(この場合は生徒や保護者)のニーズをとらえ、自らの価値を提示できるようにせよ」というようなメッセージなのだと思いますが、教育機関で使われるにしては、なんというかなかなか率直な表現だと思いました。
課題の第2点にあげられていた進学実績の低迷もかなり深刻です。例えば、早慶上智の合格者は、去年が11人、今年が15人(卒業生174名中)でした。これは5年前の3分の1程度です。同じ男子の進学校でよく比較される川越東は86人(卒業生474名中)なので、割合で見ても2倍以上の差があり、かなり水をあけられてしまいました。
入試の推薦基準も去年より下がりました。内申オール4、偏差値62ぐらいから条件次第で併願が取れる可能性が出てきます。このあたりのランク帯で本格的な進学校は少ないので検討の価値があります。
ちょっと暗い話が続きましたが、手ばなしで評価できる話もありました。城北埼玉には一定以上の成績の生徒を特待合格させる制度があるのですが、今年からその特待生に対して「授業料を免除」するのではなく、授業料は普通に取り、その後に「現金を支給」するように制度を変更するそうです。
一見同じことに見えますが、私学の授業料にはもともと県の補助がかなりあり、所得が一定以下の家庭だと最初から授業料がゼロに近い金額だったのです。ゼロからさらに「免除」しても引くものがないので、実は今までの制度は高所得層だけが得する制度でした。これを是正した形になります。
もちろん学校側としても合格実績ほしさの特待生制度なわけですが、単純に持ち出しが増える制度変更はなかなかやりづらいものだと思いますので、個人的には高く評価したいと思います。
2018年(角)
城北埼玉高校は、川越市にある男子校。上福岡からバスで10分ほどです。
「生徒募集に関しては、非常に厳しい状況」という言葉が説明会の冒頭から飛び出しました。城北埼玉は県内有数の進学校ですが、近年やや精彩を欠く時期が続いていた印象があります。現状、学校側の期待ほど生徒が集まっておらず、先生方は危機感を感じているようです。今年から単願入試を復活させるとのことで、しばらく模索の時期は続きそうです。
城北埼玉の強みは、まずは進学校としての指導力です。今回の説明会でアピールしていたのは、全生徒数に対する「早慶の合格者数の割合」です。城北埼玉は、公立・私立をふくめて県下7位の19%(重複合格あり)。なお、トップは浦和の55%で、以下、栄東、大宮、開智、川越、春日部、そして城北埼玉です。同じ私立の川越東や西武文理が11%程度なので、これはさすがの数字です。
もっともこの数字は浪人をふくんだものです。城北埼玉は去年の浪人率が50%近くに達しており、さすがにちょっと多すぎます。また、「国公立大学の合格者数の割合」で見ると、城北埼玉が9%しかないのに対して、川越東が16%、西武文理が14%という感じなので、国公立大にむけた指導力には、やや不安を感じます。
とはいえ、総合的に見て県内で上から10番目ぐらいの進学実績は出しており、進学校としての強さを買って選ぶ学校になると思います。
今年から単願入試が登場しました。学校側の出している合格の目安は北辰偏差値64、または通知表オール4ですが、実際は偏差値60ぐらいから合格の可能性があると見てよさそうです。偏差値60ぐらいの生徒は、公立だと和光国際をねらってちょっと届かない、ぐらいの位置ですが、和国が相手なら進学実績では城北埼玉の圧勝なので、悩む価値はあります。城西川越の併願の目安が61なので、このあたりの学校と比べてどうか、という感じです。
ちなみに併願入試のほうで学校側の出している合格の目安は北辰偏差値66です。しかし、ちょっと微妙な話になりますが、やはり学校側も受験者数を安定させたいようで、偏差値62ぐらいあれば相談に来てほしいというようなことを担当の先生がおっしゃっていました。このへんは昔より「お値打ち価格」になっているような気がします。
比較対象となる学校は、男子進学校ということで川越東があります。川越東は部活が盛んで知られていますが、城北埼玉は部活の練習時間が午後6時までと決められているなど、進学校色が強いです。また、川越東は併願の基準が偏差値66と高く、内申などの条件も城北埼玉より厳しいです。
また、城西川越も似たような位置どりの男子進学校ですが、進学実績は城北埼玉のほうがはっきり上です。もっとも、城西川越のゆったりとした校風には味があります。
城北埼玉は授業料免除の特待生制度がいろいろ充実していますので、県立トップ校をねらう生徒が特待生合格を期待して受験する形は昔から定番です。
まとめると、県下有数の進学力が魅力の学校です。大学受験でいい大学を狙いたい男子生徒は、北辰偏差値が62を超えたあたりから、併願校として検討すべき学校です。
2017年 入部
一昨年の説明会にも参加しましたが、合格実績は横ばいです。国公立は34名→38名→40名と少し良くなっていますが、早慶上智は41名→27名→35名という推移です。ただ、説明を担当されていた先生からも熱意が感じられ(以前はそういう雰囲気ではなかったのですが)、学校自体は良くなってきています。先述した合格実績も、今春卒業の261名のうち高入生が89名、国立トップ校以外は高入生と中入生に差はないということですから、人数を考えればそれなりの数字です。
以前は18時までだったスクールバスが、現在は20時まで出ています。部活は17時50分までということで、部活を終えた後2時間は学校で自習ができます。夏期・冬期の講習会に加え、3年生は学期中の放課後に受験講座というものを受講できます。1・2年生は1講座(60分×4回)で1000円、3年生は年額10000円で何講座でも取れます。良心的な価格設定だと思います。さらに、進路指導部が生徒それぞれの365日分の年間スケジュールを作成し渡しています(個人的にはこれはやり過ぎだと感じましたが)。以前は放任主義の学校でしたので、ここ数年で面倒見はかなり良くなったと言っていいでしょう。
部活についてはラグビーや少林寺拳法があるのも特徴ですが、文化部でもデジタル技術研究・シネマニア・航空研究・戦略ゲームなど珍しいものがあります。川越東のようにスポーツがさかんな学校というイメージではありませんから、高校で運動部に入りたいという希望がないのであれば、城北埼玉も見ておくべきだと思います。推薦基準は川越東よりも満たしやすくなっていて、校長会テストの偏差値も見てくれます。また同じ男子校の城西川越との比較では基準も実績もこちらの方がだいぶ上です。
男子校志望でスポーツにはあまり興味がない、あるいは川越東の基準には少し足りない、といった生徒は検討すべき併願校です。
2016年(加藤)
川越市内にある男子の進学校、東上線「上福岡」駅からスクールバスで10分のところにあります。平成14年から中学を開校しています。高校は県立上位校の併願校として位置づけられていましたが、進学実績は低迷し、生徒募集では苦戦をしていました。学校改革を進めるために、大宮高校の校長だった森泉校長が、城北埼玉に来て今年で6年目になります。説明会では、城北埼玉が置かれている状況を包み隠さず語ってくれました。就任当時は中学も高校も定員割れをしているような状況でしたが、平成26年度からは、高校は定員80名を超えています。
中学は160名定員のところ125名の入学です(中2は140名、中3は151名)。水準を保つため安易な繰上げはしないと語っていましたが。埼玉県内には私立中学が30校あり、うち定員を充足しているのは7校という厳しい状況です。
この状況を打破するため、来年度から中学全学年に選抜クラスをつくります。ただし、他の多くの私立中学で行われている、将来を固定してしまうコース別入試によるクラス編成ではありません。選抜クラスを目指して生徒同士が切磋琢磨する、精神的成長を促す目標設定の一つです。したがって、授業進度や教材は区分けせず、中1は入学後のテストにより編成し、中2・中3は年間の学年成績や各模擬試験成績などにより編成し直します。また、中学生のスマートフォンの校内持ち込みを禁止したり学習記録(JSノート)を書かせたりして生活習慣を整えさせる取り組みにも積極的です。
高校は「最強の併願校」を目指しています。現実的にすぐに第一志望校になるのは難しいということもありますが、最後まで諦めずに第一志望に向けて努力を続ける生徒を求めているとのことです。以前に比べると講習会・補習授業が充実してきました。高3生は年間定額9000円で受験講座・夏期講習の講座は取り放題になっています。中入生と高入生は文系のみ高3時に混ざります。通塾率ははっきりとは教えてもらいませんでしたが、質問に答えてくれた先生が担任をしている高3のクラス(29名)のうち通塾している生徒は4,5名だそうです。以前よりかなり減ってきているのではないかとのことでした。なお、教員は80名ほど、うち非常勤は20名ほどで、ここ数年変わっていません。
パンフレットには現役・既卒別の合格者数と卒業者数が明示されています(卒業生204名、現役で国公立21名,早稲田10名,慶應5名)。また、先生方の対応も誠実なものになりました(以前は横柄に感じられることもあったのですが…)。このようなところにも校長のカラーが出始めているようです。ただ、浪人率は高いままで、ここ数年4割ほどで推移しています。これも、「指定校推薦で大学を目指すのは止めよう!」という校長の呼びかけに影響を受けた生徒たちがチャレンジ精神を発揮している結果かもしれません。実績面はまだ結果が出ていませんが、伸びていきそうな期待がもてます。
2015年(入部)
上福岡からスクールバスで10分ほどのところにある男子の進学校です。
かつては県内有数の進学校というイメージでしたが、最近はあまりパッとしない印象もありました。しかし、今春の大学合格実績は、国公立34名,早慶上智41名(それぞれ現役は15名,24名。現役進学率は6割前後で推移)です。卒業生が180名と少ないことを考えれば、悪くありません。
指導の内容も、小テストの結果次第で、朝,昼に追試、放課後に補習を、また学期中に1講座(4時間)1000円で受講できる受験講座(高3)、年額5500円で何講座でも受講できる夏期講習会16日間(高校生)を行い、中1,2では生活を記録するノートを担任の先生に提出させるなど、埼玉の他の進学校ほどではないにしろ、以前はなかった面倒見の良さが出てきたように感じます。
中入生と高入生は高校3年生までは混ざりません。また、中入生は中学3年で選抜クラスと普通クラスに分かれますが、使う教材や進度は変わりません。
専任の先生が全部で80人ほど、時間講師の先生が20名ほどで、高校3年生の通塾率は6割程度ということでした。県内のレベルの近い男子校だと川越東が人気ですが、人数比を考えれば実績はむしろ良いくらいですし、中入生と高入生の実績に割合としては大きな差はないとのことでしたので、特にスポーツの設備が整った環境を求めているということでなければ、城北埼玉の方を気に入る場合もありそうです。
上位県立高校の併願校として、あるいは第一志望校として、検討する価値のある学校だと思います。
2014年(下山)
現在の森泉秀雄校長が赴任し、定員割れしていた本校の学校改革に取り組んでから4年目に入りました。同校長は大宮高校の東大合格者数を倍増し、請われて同校にやってきたやり手です。今春の入試では、高校は定員を満たしましたが、中学は5人の定員割れという状況でした。様々な学校改革の他、教員も毎年10人前後を入れ替え、生徒・父母にとってより良い学校になる努力が続けられています。
具体的にはこれまで午後6時だった最終のスクールバスを8時とし、放課後補習や自習室の活用を進めることや、インターネットを利用し生徒への教材・資料や職員のプリントなどすべてを家庭に公開し、プリントアウトもできるようにしたことなどが今年度の新しい取り組みです。作成したプリントを他の教員も見られることから教員同士の切磋琢磨も促す狙いもあります。
中学は入学時点では特進クラス等のクラス分けはありません。生徒の可能性を広げるためです。中3からは選抜クラスができ、高校では3つのレベル別のコースに分かれます。国公立大学を目指させるのが同校の大きな方針です。今春の大学合格実績は東大3名、国立医学部3名をはじめとして、国公立大学に現浪合わせて40名が合格しました。難関私立大の現浪合わせた合格者のべ人数は、早稲田は39名、慶応は18名、上智は15名です。早稲田の実合格者数は20数人ということです。卒業生は180人と公立高校のほぼ半数ですからまずまずの実績と言えます。浪人率は45%で、県立川越より多く、改善が望まれます。
部活の加入率は80%です。全国大会常連の少林寺拳法部など部活動も盛んです。校舎は30年前のままで古さを感じますが、耐震改修工事が今年の9月に完成します。教員は82名中65名が専任です。通塾率は高校3年になると80%近くになるそうですが、学校の指導を手厚くし、出来るだけ減らしたいそうです。
学校改革道半ばの同校ですが、確実に良い方向には向かっていると思います。
2013年(入部)
2011年春に校長先生が変わり、以降、優秀な先生の獲得、自習室の増設など改革を進めているそうです。18時に最終のスクールバスが出るというのは以前と変わりませんが、部活(17時半まで)の後に質問をしたい場合は残って質問し、必要であれば先生が駅まで車で送っているそうです。4年前の説明会に参加した際には、生徒の自主性に任せる(悪く言えば面倒見はあまり良くない)面が大きい印象でしたが、それも少しずつ変えようとしているように感じました。現在は中入生と高入生を高2の段階で混ぜていますが、今後は卒業まで混ぜないようにしていくそうです(現状では中入生と高入生の合格実績に大きな差はありませんが、この変更によって変化がありそうです)。
文武両道を目指し、部活動を制限しないという方針については以前から一貫して変わりません。実績については卒業生の絶対数が少なめなので悪く見えますが、上位校への合格率では西武文理等よりも良いというデータを紹介していました(サンデー毎日調べ)。現役での進学率は60%前後で、県内の他の進学校と比べるとやや落ちます。
中入試,高入試ともに、男子校の併願校として考慮する価値はあると思います(なお、高入試に単願推薦はなく、併願推薦の基準は以前より低くなっています)。
2012年(加藤)
県立大宮高校から森泉校長を迎え、2年目になります。
県立と私立の違いとして次のようなことを挙げながら改革の必要性を説いていました。県内の東大合格者は圧倒的に公立が強い。その強さの背景には人事異動があり、なかでも浦和・大宮・一女に対しては教育委員会が強力にサポートしているということでした。また、初任者・5年目・10年目など、様々な研修があります。とくに浦和・大宮・一女の三校では予備校の講師を呼んで研修をし、授業力アップを図っています。
いっぽう、私立各校は宣伝面では協力し合っていますが、授業のノウハウを共有しようという動きはありません。人事異動がないので、どうしても学ぼうという謙虚さがなくなりがちです。こういった私立に足りない面の改革がどうしても必要だということでした。まず、何をおいても教育力の向上をはかる必要があるとして、教員にたいする研修を行い始めました。たとえば大手予備校での研修や難関大学入試問題の分析をさせています。また、生徒との接し方を変えるためカウンセリング研修も受けています。改革をはじめて少しずつ事態は改善されているようです。
入学者数は去年の43名から63名に増えましたが、定員割れは続いています(定員80名)。
食堂の内装を新しくしたということですが、校舎は古く30年たっています。しかし現在改築の予定はないそうです。
高入生は高2の段階で中入生と混ざります。休み中の講習で補習をくみ、中入生の進度に追いつかせます。専任の教員は55名、常勤の講師が10名、非常勤が20名です。
通塾率は高3で特殊な学部(たとえば医学部など)を受験する生徒は全員予備校に行っています。それ以外の生徒でも半数は塾に行っているそうです。学校内の講習会は有料で、1講座(60分×4日)で1500円です。
[進学実績] 現役進学先
・中入生 国公立21名 早稲田5名 慶応7名 上智1名 現役進学率72.7%
・高入生 国公立3名 早稲田2名 慶応1名 上智2名 現役進学率46.9%
2011年(下山)
23年度の高入生が定員の半分という大幅な定員割れや中入生の外部流出など厳しい状況に陥っていた同校ですが、今年度、新たに森泉秀雄校長が就任し学校改革に乗り出しました。中高一貫の市立浦和や大宮高校の校長を歴任し、大宮高校ではそれまで一ケタの東大合格者を2年連続で16名に増やした後、勇退したそうです。淡々とした話しぶりながら、内容は非常に具体的で、この先生ならば城北埼玉を立て直せるのではないかと感じました。リーフレットの大学合格実績も現役、浪人の別から中入生と高入生別、主要大学の合格率等、非常に細かく情報公開しており良心的でした。
話の内容としては、これまでの欠点として、職員の横柄な対応、進学実績の低迷、面倒見の悪さ、父母への対応の悪さ等々。これらを改善するとともに、期末テスト終了から始業式まで休みとしていたのを4日間授業を実施する、高3の夏期講習を増やす、他校の先進校の視察、トイレのウオッシュレット化、食堂メニューの改善、窓口で待たせない等々。改善の内容は具体的で多岐にわたるものでした。
教育方針はこれまで通り、文武両道ですが、その内容は武を尊重した、文の優先です。上位層だけを特別扱いする指導はしません。来年度から高校入試の単願は廃止します。早々と受験を終え、2,3月を遊んだ生徒ではなく、高校入試で戦ってきた生徒がほしいそうです。併願基準は偏差値のみで、選抜が68、普通科が66です。普通科は英検準2級で1ポイント、5科オール4+1の5科21で2ポイント加算されます。従って、63から可能です。内申点での併願はできません。予想以上に内申点の学校間格差が大きいことが理由です。
2009年 高校部(入部)
県内ではよく知られた進学校です。説明の中でふたつ印象的な話がありました。ひとつ目は「文武両道を目指す」ということで、部活に入りたい生徒は自由に入れます。ただし活動時間は1日2時間程度です。これは部活ばかりにならないよう、また自宅で勉強する時間を作らせたいということから、18時に完全下校となっているためです。ふたつ目は「人間形成のためには幅広い教科を学んだほうが良い」という考えから、高校2年生までは私立大学志望であっても全員5教科7科目を履修します。これらの考え方は悪いものではないと思います。しかし、一方で大学進学実績は良いとは言えません。実績や面倒見ということを第一に考えるならば、他の学校を選ぶべきかもしれません。
2009年 中学部(角)
中学入試の県内受験では、定番の学校の一つです。去年から中高一貫生による大学受験の結果が出ており、一貫生は高校から入学した生徒とほぼ同じぐらいの結果を出しました。高校から城北埼玉に入ることを考えた場合、国数英3科の北辰偏差値が67程度あると単願推薦が取れますが、偏差値67というのは受験生全体の上位5%なので、中学から受験するほうが簡単です。さて、私は今回、中学入試の説明会に参加しましたが、参加した塾も少なく、やや活気のない印象を受けました。城北埼玉はいわゆる時間講師の割合が約40%とかなり高いですし、進学実績も伸び悩んでいます。数年前に大学入試結果がよかった年があったのですが、校長先生が今年もその話をされていたのが、かえって悪い印象でした。学校としては、あまり目先の数字にとらわれず、幅広く人間形成を目指す、という感じのようですが、現状やや打つ手が中途半端になっている感があります。県内私立中学の雄の一つとして、個人的には発奮を期待したいところです。
2008年(下山)
創立者の孫である現在の城北埼玉中学校長の近藤文彦先生は物にこだわらない印象を受ける一方、狭山ヶ丘高校の小川校長のようなこの学校を一流にするぞという強い意志はあまり感じられませんでした。城北埼玉は部活と進学の両立を図るオーソドックスな進学校であり、先般問題になった未履修問題などもないそうです。部活動は1日2時間に制限されているものの、全員がどの部活でも自由に入れ、昨年度は県体に10のクラブが出場し、3クラブは関東大会まで出場しました。大学受験に際しても生徒の意思以外が働くことは一切なく、学校が受験料を負担して優秀な生徒に多数の学校を受験してもらうようなこともありません。いじめの問題についても早い段階から全校一丸となって取り組み、問題が大きくなる前に解決を図るそうです。
中入生は6年間を3期に分けそれぞれテーマを持って指導します。第一期の中1、中2では全員を同じ環境で育てるために習熟度別クラスは設けません。家庭学習の習慣をつけさせるために随時ノートチェックをし、指名補習により落ちこぼれを出さないようにしています。中3の放課後学習では学力別の補習をし、高1からは選抜クラスを設けます。人間形成の面では毎授業30秒の静座をさせ、落ち着いて授業に臨むよう指導しています。
来年度の入試問題傾向は従来と変わらないそうです。受験生のレベルは年々上がっており、来年もやや難化するかもしれません。1回目で落ちた生徒の7割が2回目を受験し、そのうちの6割が合格しており、一度落ちても再チャレンジして合格している生徒がたくさんいます。3回受けた生徒は繰り上げ合格の対象になり、昨年は10名が繰り上がりました。字の巧拙は関係ありませんが、ていねいに書くことは重要で大きく合否に影響するそうです。
城北埼玉中学はあまり勉強、勉強とはっぱをかけられるのではなく、部活にも積極的に取り組み、バランスの取れた学園生活を送りたい生徒に向いていると思います。
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