東京農大三中学・高校
卒業生の「わが校」紹介
野間小智音さん(2009年 萌学舎卒業生)
私が通っている東京農業大学第三高等学校附属中学校は自然豊かで空気がきれいで、のびのびと勉強に励めます。中学1年生では屋上菜園で大豆を育て、その大豆でみそを自分たちの手で一から作ります。中学2年生では田んぼをかりて苗から植え、収穫し食べました。そのように自分たちで実際に体験し、学習しています。そうすることによって、食べ物のありがたみや大切さを改めて実感することができるのです▼食べ物だけでなく、生き物についてもたくさん学びます。田んぼで稲を育てると同時にその田んぼに住んでいる生物、生き物の生態系などあらゆることが学べます。さらに、私の学校にはビオトープという池のようなものが設置されており、そこにもたくさんの生物やプランクトンなどの微生物もいます▼理科が好きな人や自然が好きな人はぜひ私たちの学校へ来てください!!とても楽しいです。
学校説明会報告
2015年(角)
東農大三中学・高校は、森林公園の一つ手前、東松山にある共学の私立校。東松山駅からスクールバスで10分ほど。東京農業大の付属校です。
【中学部】
2009年に新設された中学校の一期生が、今年初めて大学受験をしました。全体として高校部と同程度の実績で、説明会でも進学実績に対する特に強いアピールというものはありませんでした。6年かけての進学指導であることを考えると、もう少しいい結果が出てもよかったなと思いました。ただ合格した大学には、国立医学部(群馬大)、北大、早大、慶大などが名をつらねており、入学後にやる気さえあればトップの大学までねらえる指導体制は整っていると思います。
東農大三中は伝統的に「実学」志向で知られています。味噌づくり、稲作体験、屋上菜園といった、土やモノとじかにふれあう学習は、他校にない農三の特長です。今年度から赴任した校長先生も、東京農業大学の元教授で、発展途上国の農村で農業開発の支援を長年行ってきたという経歴のもちぬしです。
来年度から高校部のほうのコース編成が変わりますが、中学から入学した生徒はこれまでどおり「中高一貫コース」に所属します。高校部で一定の成績(通知表平均3.2)を修めていれば東農大への推薦がもらえる部分も従来と同じです。
学校に求めるものが受験指導最優先ではないけれど、大学進学は確実にしたい生徒。そして、「実学」志向と波長が合う生徒には、おすすめできる学校です。
【高校部】
高校部は今年からコースを大きく改変します。
・Iコースは「進学重視」。国公立大を視野に入れた勉強をし、東農大への推薦権はありません。
・IIコースは「文武両道」。私大を目指した勉強をし、部活にも力を入れます。東農大への優先入学資格があります。2年次にIコースに移ることも可能です。
・IIIコースは「スポーツ科学」。いわゆるスポーツ推薦のようなコース。合格には部の監督の推薦が必要です。
高校部全体の実績は、卒業生約440名のうち、国公立21名、早慶12名。公立高校では、朝霞と和光国際の中間ぐらいの数字で、上位大学への進学実績はややものたりない感じです。一方、「四年制大学への進学率」で見ると、88%と高い数字を出しています。全生徒の25%程度が農大に進学するということもあり、このあたりの数字には付属校としてのカラーが少し出ている感じがします。
説明会では、「文武両道」コースを「中核になる」コースと表現していました。個人的にも、農大三高のよさは、部活もバリバリやりつつ、大学進学もある程度確保できる点にあるのではないかと思います。「勉強」か「部活」か、あるいは「進学校」か「付属校」かという切り口でみると、農三は実にふところが深いというか、中途半端というか、とにかく多様な生徒をかかえる学校だと思います。今回のコース改変はその多様な生徒のニーズにできるだけ応えようとしたものだと思います。
個人的には「高校生活は部活重視。ただ、難関大にはこだわらないけれど大学には確実に行きたい」という生徒には、おすすめの高校だと思います。
2014年(下山)
創立30周年を迎えた東京農業大学の付属校です。東松山市に位置し、ありていに言えばとても田舎にあります。東武東上線の東松山駅から8:10にスクールバスが出て、約10分で学校に到着します。学校側は通学のし易さを強調していました。中学生は給食を実施しています。
H26年度は卒業生397名中118名が東京農大に進んでいます。農大の進学基準は通知表の平均が3.2以上で、80%以上の生徒が満たしているそうです。浪人を含む国公立大学合格者は18名、早稲田は5名、慶応は0名(去年は2名)、上智は0名(去年は3名)でした。学校としては農大進学と受験の両方に力を入れていると言っていますが、現状では進学実績をみる限り、受験についてはまだ不十分だと言えます。来年度は中入生が初めて受験をするので、国立、早慶を伸ばしたいと言っていました。
実学教育を重視し、理科教育の一環として、バター造りや味噌作り、また、英語教育のためのアメリカサマーキャンプやニュージーランドホームステイなどを実施しています。ホームステイは希望者のみですが、70%前後の生徒が行っているそうです。勉強、勉強ではなく、人間性を重視した指導をしているように感じました。
中学入試は国算2科目の上位8割と4科目の上位8割を合格にします。従って、4科目受験者は2回チャンスがあることになります。
高校は3コースに分かれ、内申5科16、偏差値58から併願推薦をとることができます。
他大学の可能性も残したいが、農大でも良いという生徒に向いている学校です。
2012年(角)
東農大三中・高は、東松山にある共学の私立校です。志木駅からですと、電車で35分、スクールバスで10分強といったところ。物理的な距離のわりには通いにくい学校ではありません。
東京農業大学の付属校です。中学校の体験学習の内容などにも「大豆を育てて味噌づくり」や「稲作体験」といった、いかにも農大といった内容が多くとりこまれています。「農業」という言葉自体に強い魅力はないかもしれませんが、「環境・バイオ」と言いなおせば印象は大きく違うと思います。21世紀の中核産業の土台となる学問です。東農大は、男女比は2対1ほど、就職率も非常に高く、優秀な大学です。
とはいえ、東農大三高から実際に農大に進学する生徒は全体の20%ほど。実質的には進学校として機能する高校です。そこで進学実績を見てみると、卒業生が400名強で、ここ数年の合格者が国公立が20~30名、早慶5~10名(重複あり)。県立高と比べると、所沢北には負けるものの和光国際と同じぐらい、といった感じでしょうか。去年の4年制大学進学率が84%で、これは私立高校としてはトップクラスの数字です。
東農大三高は部活道も非常にさかんで、多くの部が全国大会・関東大会に出場していきます。自然環境にめぐまれた校舎は練習環境もよく、そのあたりの魅力も大きい学校です。
併設中学ですが、初年度に入学した生徒がやっと高校1年になったところで、まだ学校として評価を下せる段階ではありません。中入生は学習進度が速く、中3の2学期で高校の内容に入っています。当然、高入生とは別学になります。中入生は、部活加入率が非常に高いとのことで、中学にも高校の気風は受けつがれているようです。
説明会では、個人的に、校長先生の言葉に力を感じました。「私の学校の教師はどこに出しても恥ずかしくないプロの集団だと思っています」というような言い方をされていらっしゃいました。「私立」学校とはいいますが、「私の学校」という言い方は意外と聞けないものです。情熱を感じる言葉でした。
全体として、私立校らしさのよく出た、おすすめできる学校の一つだと思います。
2010年(千野)
東武東上線志木駅からですと、東松山駅からスクールバスに乗って通います。志木駅からですと、下り方向ですから通勤通学のラッシュに巻き込まれる事がありませんから、混雑によって、無駄に疲れる心配はありません。電車に乗っている約40分間は読書や英単語の暗記に費やすことが可能です。
中学校はできたばかりの新しい学校なので、校舎はとてもきれいでした。施設全般の印象としては、窓が大きく、明るいので、非常に開放感がありました。
中学が新設されるのに合わせて、カリキュラムも変更され、高校の内容を中学で先取りするような前倒しのカリキュラムが組まれています。
また、高校については、基本的には東京農大の付属校ですが、高校では他大進学へも力を入れており、『SSC』と呼ばれる上位校進学へ向けた特別コースも設定されています。SSC創設から3年が経ち、ようやく卒業生が巣立った今年度、進学実績は飛躍的に向上しているようです。昨年度まで浪人を含め、国公立大合格者数が20名強で推移していましたが、今年度は39名にまで増えました。早慶上への合格者数も昨年度より増えているとの話はありましたが、現役での合格者の実数を明かしてくれませんでした。
このSSCについては、部活動などの制約はほとんどないようですが、皆、勉強が大変で文化部に所属しているようです。「まさに勉強漬けの3年間になる」と先生は話していました。しかし、合格者の実数を積極的に公表できない点から察すると、あまり期待できないように感じます。
一方、平均評定3.2以上であれば、東京農大、及び同じ法人である東京情報大への推薦資格が得られます。推薦資格を保持したまま他大受験できるのも非常に魅力的です。
少しでも偏差値の上の大学を目指したいのなら『SSC』、それ以外、つまり部活動などに打ち込みたいなら『特進コース』『総進コース』といったところでしょう。いわゆる進学校に比べ、東京農大への推薦が事実上の滑り止めになりますから、気持ちにゆとりを持って大学受験したい方にはオススメです。
最後に気になる点が1点。『SSC』については、学校全体がまさに全力投球している印象でしたが、それに比べて『特進コース』『総進コース』がどうなのか…。授業のレベルだけでなく、授業の質が違う可能性を感じました。
2009年(加藤)
高校は1985年に開校、25周年を迎えます。今年度は「4コース制(スーパーセレクト、特別進学、総合進学、アスリート)の完成年度」にあたり、スーパーセレクトコースから初めて卒業生を出す真価の問われる年度だといえるでしょう。スーパーセレクトコース(併願の偏差値基準は70)には現在、1年20名、2年20名、3年25名が在籍しています。今春の進学実績として「早慶上智・理科大・GMARCH 122名」という数字を挙げてアピールしていましたが、実際は「早稲田1名(浪人)、慶応0名」です。ここにこの学校の本質を見たような気がします。中学は今年度開設されたばかりです。今春の入試では1月で定員90名を確保できる見通しがたったので2月6日の定員5名の入試では実際に5名しか合格を出しませんでした。初年度だということもあり、予想以上の人気があったようです。一期生をどれくらい伸ばせるか、これからの6年間が勝負だといえるでしょう。
2008年(加藤)
来春中学校を開設します。ただ今中学の校舎を高校の敷地内に建設中、来年1月に完成予定です。男女共学90名(3クラス)の募集となります。完全な中高一貫で、高校に進学してからも高入生とは別になります。来春の高校入試の募集人員は変わりません。来春の中学入試で入学した生徒が高校に進学するときから高校入試の募集人数は現在の人数より90名減る予定です。「なぜ」という疑問を実験・体験を通じて解決していこうとする「実学教育」を実践していこうとしています。6年後の進学目標として「難関国公立早慶上智に現役合格」を掲げて、1クラス30名できめ細かに学習をフォローする体制を考えています。また、英語・数学の習熟度別授業は1クラスを分割して15名で行います。週3日は「放課後サロン」と称して補習や発展学習をおこないます。自習教室には教員が常駐しサポートする予定です。進路指導ついては、まず自己を見つめさせることから始め、段階的に行われます。これは中高一貫だからこそできるよさだと思います。ただ、新しい学校なので何もかも未知数なので不安な面もあります。東京農業大学への優先入学の資格は、通知表の平均が3.2以上であれば得られます。全体の80%がこの資格を得ています。
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