埼玉栄中学・高校
学校説明会報告
2015年(入部)
2009年に開業した西大宮駅近くにある共学校です。
「少しでも偏差値の高い高校から、少しでも偏差値の高い大学へ。現在の日本の教育はこの価値観しか認めないような風潮だが、本来学校とは学力の偏差値を上げるためだけにあるのではなく、部活動など様々な体験を通して人間としての成長を促すためにある」校長先生が最初にされた話です。その言葉通り、埼玉栄はいわゆる進学校という雰囲気ではありません。生徒の自主性を重んじながら「学業・部活動・学校行事・他を思いやる心」の4つを大切にしたいということで、改革を行っています。
「文武両道」をスローガンとして掲げても、最上位コースだと部活動が制限される学校が多い中、埼玉栄は部活をするのも勉強をするのも自由です。具体的には、授業は全コース6時間目までとし、放課後の時間は部活、または勉強に充てます。もちろん帰宅するのもOKです。20時45分まで学校に残ることができるため、夕食も1食500円で食べることができます(ビュッフェ形式、1000円相当とのこと)。部活動は盛んで、インターハイで優勝する部活が複数あります。
また、進路相談についても、担任だけが指導するとバラつきや偏りが出る(私の出身高校では、クラスごとの進学実績を内部で評価されるというようなことを、当時担任の先生が言っていました)ということで、進路指導センターというものを設けています。学年を問わず、進路指導についての相談などができます。ここでは生徒の希望を否定しない、ということを前提としていて、仮に現状高望みに見えても、逆に勉強のできる生徒が進学実績にあまり寄与しないような進路を希望しても、その実現のためのアドバイスをするようです。
勉強の面でも色々な試みをしているようです。教員選択制(すべての授業ではないが、この科目はこの先生に習いたい、という選択ができる)、教員間での授業評価や校内研修、長期休暇中の講習会などです。ただ、やはり勉強第一としている学校と比べると進学実績にはほとんど見るべきところはありません。700名ほどの卒業生のうち、難関大学に合格する生徒は1割未満(27年度入試では、国公立40名,早慶上智6名)です。
全体としては、新校舎が来年完成することも含めて、校長先生がやりたいと思っていることを、潤沢な資金とマンパワーでやっているという印象です。さすがマンモス校というところでしょうか。(ちなみに次は、数学と理科を英語で教えるという授業を始めるべく、人材を探しているということです。)前述したように、勉強勉強という学校ではありません。自由な学校生活を送りたいという人には向いていると思います。なお、コース分けや推薦基準が近い学校だとたとえば西武台がありますが、西武台の進学実績はさらに落ちるので、距離を考えないのであれば、埼玉栄の方が良いでしょう。
2011年(角)
「東大からオリンピック選手まで」という、なかなかインパクトのある宣伝文句をかかげる埼玉栄は、志木駅から30分ほどの共学校です。栄東や栄北といった栄グループの一員であり、非常にしっかりした体制の学校です。
中学生500名、高校生2000名の大規模校ですが、教員数も200名と、対生徒比では公立高校に匹敵する数。時間講師の割合が1割を切っているのも私立高校としては立派なことです。
毎年、オリンピック選手に5名前後の埼玉栄出身者がいるという、全国有数のスポーツ強豪校。高校の授業出席率99%というのも、実に体育会系らしい校風です。スポーツ関連の設備は非常に充実しており、今年、栄北から移ってこられた鈴木校長は「(埼玉栄という学校は)金かかってんなー、と思いました」と、非常に素直な言葉で表現していらっしゃいました。
大学進学については、正直なところ、学校側のアピールとは異なり、進学校とはまだまだ言いがたい感じです。高校の総合進学コースの四大進学率は66%で、同ランクの朝霞高校とほぼ同じ。中学出身者約100名の合格実績は、国公立大2名、早慶理科大9名と、入学時の偏差値を考えればよく健闘していると思いますが、ややものたりない感じがあります。今年、初めて東大に合格した生徒も高校からの入学です。
やはり現時点では、埼玉栄の最大のアピールポイントは、スポーツ強豪校という校風になるでしょう。埼玉栄が入試時に行った「埼玉栄のどこに魅力を感じたか」というアンケートでも、70%が「部活」、40%が「設備」と答えており、「進学」は10%ほどです。もちろん「部活・スポーツ」重視ということであれば、全国でもほぼ最強の学校の一つだと思います。
2009年(角)
中学は約500名、高校は約2000名の生徒数をほこる大規模校です。とはいえ、教員数も200名近くいますし、いわゆる時間講師の人数は「10名以下」とのこと。埼玉県の県立高校は、生徒と教師の人数比がほぼ12対1ぐらいですから、それに匹敵する環境といえます。大学入試の実績は、生徒数と比べるとやや寂しいところ。特に中学からの内部進学生の今年の実績は、国公立2名など、正直ものたりません。もっとも、埼玉栄は勉強勉強という学校ではなく、説明会でも先生が強調していらっしゃいましたが、「文武技芸」「いろいろなことがやりたい」という生徒にあった学校だと思います。全国クラスの部活動がいくつもありますし、高校の授業出席率99%超というのも、校風をよく表していると思います。川越駅から15分の西大宮駅が今年3月にできて、駅から徒歩3分で学校まで行けるようになったのもうれしいところですね。
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