豊島岡女子学園中学・高校

学校説明会報告

2013年 2012年 2011年

2013年(國吉)

【校風】
明治25年に発足した裁縫専門学校を始まりとする当校は、いまや進学実績において女子御三家を猛追しています。近年では桜陰に合格していながら、それを蹴って当校に入学する生徒も出てきているほどです。
前身の裁縫学校の頃から現在も続けられている運針(波縫い)を毎朝行うなど、伝統を重んずる校風であることが特徴です。一方で、年々新たな試みを行っている事例もあり、伝統と革新のバランスがうまく保たれていると言えると思います。
教育方針は、次の三軸です。
道義実践(道徳の実践と習慣づけ)
勤勉努力 (日々の努力の積み重ね)
一能専念(一つの才能を育て、開花させる)

【キャンパス】
創立は古いですが、校舎は奇麗です。シャンデリアの下がったエントランスホールは豪華で、校舎の隅々まで掃除が行き届いています。校庭は建物に囲まれた中庭の位置にあり、やはり都心外の高校に比べると手狭です(運動会は入間市の運動場で行われます)。体育館は校内に3つあり、他にトレーニングルームまで備わっているので、運動に不自由することはなさそうです。地下には食堂があり、昼食時には生徒でにぎわいます。

【学習環境】
2007年に自習室が新設され、学習スペースは十分に備わっているようです。
完全下校時刻は17:00のため、それ以降の勉強は塾の自習室を活用する、区運営の図書館を利用するなどして学習しているとのことです。

【教師】
生徒とのコミュニケーションを大事に授業を行っているとのことです。授業を見学したところ、確かに生徒に語りかけるように熱のある授業を行っている先生が多い印象でした。また、前述の運針は、集中力の向上や、上達によって努力の積み重ねを学ぶことの他に、普段とは違う様子(いつもより時間がかかったり、縫い目が乱れていたり)が見られたときは、心の乱れの原因が何か、教師が声をかけて確認するそうです。

【課外】
部活動は全員参加です。文化系を中心とした48のクラブが活動しています。
また、中学2年次には職業体験があるほか、卒業生による講演会や上場企業社員を招いての投資を学ぶなど、実社会に出てからのことを意識させるような課外も多いとのことです。
希望者には中学から海外研修があります。その他、模擬裁判や、ロボット作りや微生物研究なども行っています。また、校内には作法室があり、早い段階から礼法を身につけさせてもいるとのことです。

【通学】
各線池袋駅から徒歩5分、有楽町線東池袋駅から徒歩1分という立地のため、通学はたいへん便利です。池袋という土地柄、治安の悪さが気になるかもしれませんが、駅から真っ直ぐ大通り沿いを歩いていくため、さして気にならないかと思います。

【懸念点】
進学実績においてはかなりの実績を積んでいますが、それは厳しい規律に依るところが大きいようです。
学業重視の学校で、生徒の自主性に任せたり、自由にさせる場面はかなり少ないようです。

2012年(入部)

池袋にある女子の進学校です。もとは1892年に女子裁縫専門学校として設立された学校で、今でも始業前に毎日5分間の運針をさせています。これを続ける目的として、「無心になる・基礎の大切さを知る・努力の積み重ねの大切さを知る・特技を持つ」の4点が挙げられていました。また、先生方にとっても生徒を観察する時間として貴重であるとの話がありました。たとえば、普段はスムーズに運針をこなす生徒が上手くできない日があって、声を掛けてみると何か問題があるというケースもあるそうです。個人的には、新しいものの価値にばかり注目が集まる時代に、伝統の大切さを教えるという意味でも良いと思いました。また、和室があり、そこで礼法マナーを教える時間も設けているそうで、品のある人間を育成する環境は他の多くの学校よりも整っていると感じました。

進学実績はもちろん素晴らしく平成24年春の卒業生は、東大20名をはじめ93名が国公立大学へ進学,83名が早慶上智へ進学しています。また、卒業生368名中272人が現役で進路を決めているというのも優秀な数字です。「社会に出たら勉強ができることよりも、他人を思いやる心や、コミュニケーション能力の方がよほど大切である。それを生徒にも伝え、そういう教育を心がけたい」という話も、これだけの実績を出しているので説得力があります。

校舎は地下1階から8階まであります。一通り見学させてもらいましたが、女子校らしく綺麗で、お洒落だなと思わせる場所もいくつかありました。都心の学校であるため、グラウンドはテニスコート2面分の中庭のようなものしかありませんが(入間に広いグラウンドがあります)、「その分施設・設備を充実させている」という言葉通り、茶室・トレーニング室・ピアノ室・自習室・3箇所の体育館・視聴覚室・合奏室・被服室・調理室・試食室などがあり、本当に様々な活動ができるようになっています。

人間教育・進学実績ともに素晴らしく、大いにおすすめしたい学校です。

2011年(角)

豊島岡女子学園中学校・高等学校は、近年、飛躍的に実績を伸ばしている注目の学校です。

中学受験における「女子御三家」といえば、桜蔭・女子学院・雙葉の3校を指しますが、ここ数年の豊島岡の合格実績は、(桜蔭は別格ですが)雙葉を既に超え、女子学院と比べても遜色ないほどです。東大合格者は7年連続で2ケタを出しました。

ここまで豊島岡が評価を高めた理由として、まずは、コストパフォーマンスの驚異的な高さがあげられます。ぶっちゃけ授業料が安いのです。このレベルの私立女子中の年間授業料はおおよそ70万円ですが、豊島岡は40万円ほど。寄付金制度がないのも大きいですね。例えぱ、女子学院だと寄付金だけで30万円必要ですので……。豊島岡は卒業生の約半数が国公立大に合格するので、大学進学後の学費も安くあがる確率が高そうです。この学校の合格実績が伸び始めたのが、バブル崩壊後の1996年以降なのもうなずけます。

しかし、今回、私は豊島岡の学校説明会に参加して、やはりこの学校は教育方針が抜きん出ていると感じました。

学校説明会において「教育体制」として学校側が挙げたのは3つ。「教師力の向上」「自己研鑽の充実」「学校教育の責任」でした。何でもないようなフレーズですが、これらはすべて「教師が何をするか」という視点に立っていることに気づきます。普通の学校だと「生徒に何をさせるか」という発想なんですね。

実際、豊島岡の先生方は自ら副読本を書き、既に8冊出版されているそうです。授業で使うプリントを作成するだけでもけっこう大変だということは、私たちもよく分かりますので、これは素直に尊敬します。授業を見学しても先生たちが若く、声にハリがあり、エネルギッシュな印象をもちました。

何より私が感動したのは、「教員の基本姿勢」として、「すべては生徒の笑顔のために」という言葉があげられたときです。日々子どもと接する人間として、仕事の原点に引き戻されたような気がしました。自分の仕事、教育という仕事は、そういう仕事だったんだと、再確認させられました。

ということで、豊島岡、大変いい学校でした。おすすめです。

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